第129回
【明日から使えるベテランPTの
ワンポイントテクニック】 

 

 

さて、
前回は片麻痺の臨床経験談でしたが
今日は運動器について。

 

 

最近スタッフ自身の膝を見て欲しいとの
要望があり、2名ほど介入しています。

 

 

1名は膝蓋大腿靭帯の再建術後の
退院後のリハとして。

 

 

もう1名は30代男性ながらすでに
OAまっしぐらなんじゃないか
というぐらいのO脚を持ち合わせた
両極端な膝でした。

 

 

ちなみに私は運動器に関しては
年に1名診るか診ないかぐらいの
経験しかありません。

 

 

当院では手術ができないのと、
最近まで整形Drが常勤ではなかったので、
術後急性期の膝を見ることはありません。

 

 

今回の靭帯再建後の膝に関しては、
術後1週間で退院し、
特に制限はなく「後は自分で曲げてね」
との指示だったとのことでした。

 

 

当院では滅多にない機会ですし、
手術をしたのが新人PTだったこともあり、
リハも新人が担当し、先輩がフォローする
という形での介入となりました。

 

 

当初はフォロー役ではなかったのですが、
その都度状態を聞いていたところ、

 

 

退院後3週経っても
屈曲130度の壁が乗り越えられない
とのことで、急遽参戦。

 

 

制限因子は本人によると「痛み」で、
リハ前は膝屈曲110°、
リハ後に精一杯自力で曲げて
130°に行くか行かないかとのこと。

 

 

私にできることは、

 

 

IAIRコンセプトでの
筋幕リリース、骨関節系の治療、
皮膚のリリース、筋のボビライゼーション
ぐらいなので、
その中での治療選択になります。

 

 

まずは評価から。

 

 

痛みを再現する必要があるので、
痛みの部位と、屈曲時の
エンドフィールを確認。

 

 

痛みがMAXになる角度での
エンドフィールは骨性でも筋性でもなく、
まだまだ曲がりそうなのに
当人は膝内側の痛みで悶絶中。

 

 

膝伸展位で痛みの箇所を触っても
痛みはなし。

 

 

しかし、パテラ周囲を触っていくと
明らかに術創付近や、パテラ内側の
皮膚が硬くなっていました。

 

 

エンドフィールから、関節障害は
除外できるので(可能性があるとすれば、
膝蓋大腿関節の動きの悪さ)、
ファーストチョイスは膝内側を
中心とした皮膚のリリースから。

 

 

1〜2分ほどで110°から125°に
変化しましたが、今度は痛みの部位が
パテラ下縁に移行。

 

 

再評価で、パテラ下縁の皮膚の可動性
は現時点では問題なし。
エンドフィールも骨性ではない。

 

 

痛みの質を聞くと
「引っ張られるような痛み」
とのことだったので、

 

 

膝蓋腱へのテンションの可能性を考え、
痛みの部分を触知したまま
大腿直筋を近位部から押圧していくと、
押圧部の痛みと、パテラ下縁のテンションが
一致する部分を発見。

 

 

後は押圧にて痛みが出た部位の
筋膜リリースと大腿直筋(中間広筋を含む)
のモビライゼーションにて、
140°まで屈曲可能になりました。

 

 

治療時間は全部で5分強ぐらいしか
関わっていませんが、評価で20分ほど
かかりました。(担当者に説明しながら
だったので実際は40分ぐらい使ってます)

 

 

ここまでのプロセスで重要なのは、
「結果を出せる治療ツール」を
あらかじめ持ち合わせていること。

 

 

運動学、解剖学的指標から、制限因子を
特定して、その都度効果判定を
していること。

 

 

この2つです。

 

 

特に

 

 

「結果の出せる治療ツール」
を身につけていることが
重要なポイントです。

 

 

「関節可動域を改善できる」
前提があるからこそ、
評価で仮説を立てることに
時間を割くことができるんです。

 

 

仮説さえ立ててしまえば、
後は検証するだけ。

 

 

検証作業に難渋するなら、
仮説は検証できません。

 

 

今回の術後のケースは、
私は「初めて」診る疾患です。

 

 

特別な評価も、治療もしていません。

 

 

いたってシンプルに、
運動学、解剖学的視点から
評価、治療をしたにすぎません。

 

 

「技術を身につけ、評価に時間をかける」

 

 

どんな疾患を診るにもまずは技術ベースです。

 

 

そんな技術を身につけたい方は
IAIRが責任をもって指導します。

 

 

北海道セミナー予定

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一つ一つ答えを出せば、初めて診る
疾患でもちゃんと対応できます。

 

 

結果の出せる治療ツールを
身につけてみませんか?

 

 

今日はここまで

 

 

最後まで読んでいただき有難うございます。

IAIR北海道地区 認定シニアインストラクター
理学療法士 中嶋 光秀

—————————————-
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