第128回
【明日から使えるベテランPTの
ワンポイントテクニック】

 

 

前回までは、安静と栄養について
書きましたが、

 

 

皆さん
「安静臥床中の患者さんの
体をゆすり」にいきました?

 

 

「筋トレメニューを組む前に
栄養状態を確認」しましたか?

 

 

理由はこちら

[安静臥床は楽ではない]↓
https://www.facebook.com/iairtohoku/photos/a.307921062695689.1073741827.306684982819297/854025521418571/?type=3&theater
[安静×栄養不足=廃用症候群]↓
https://www.facebook.com/iairtohoku/photos/a.307921062695689.1073741827.306684982819297/859751360845987/?type=3&theater

 

 

二つとも私の実体験なのですが、
当たり前のようで、スルーされてる
部分でもあります。

 

 

こんな小さなことでも、
このコラムをきっかけに
気にしていただけると考え方の幅が
広がるかと思います。

 

 

さて、今回は久しぶりに臨床での経験談を。

 

 

先週、
軽度の左片麻痺の患者さんを
治療させていただきました。

 

 

上肢機能はBr-s 5 と良好だけど、
肘の屈曲パターンが抜けず、
常に肘が軽度屈曲位。

 

 

主訴としては
「茶碗は持てるが、揺れてしまう
ので、汁物を持てない」

 

 

「指は動くが物を持つと力が入りにくい」

 

 

ということで、上肢機能に対する訴え
が多い方でした。

 

 

ペグでの練習や、アクリルコーンを握って
リーチの練習とかをしているがなかなか
上手くできないとのこと。

 

 

今回は評価指標として、わかりやすく
「ペットボトルへのリーチ」を選択して、
治療の効果判定をすることにしました。

 

 

リーチ動作を見ると、
手の構えの不足(尺屈傾向)、
肘が屈曲位のまま
体幹の屈曲・回旋で代償して
対象物に手を伸ばす。

 

 

そんな印象でした。

 

 

そのため
「肘が伸展しないこと」が原因で
リーチが上手くできないのかな〜と
まずは単純に考え、
そこを思考のスタートに決めました。

 

 

そこからは
「なぜ肘が曲がる必要があるのか?」
という問いから、上腕二頭筋の硬さ→
大胸筋の硬さ→巻き肩傾向→
肩甲骨外転位と追っかけていき、

 

 

定番ではありますが肩甲骨胸郭関節の
不安定性が原因ではないかとの
仮説に至りました。

 

 

治療テクニックとしては、
上肢テクニックを使用したのですが、
効果判定をはっきりさせるため、

 

 

一つの治療をするたびに
リーチをしてもらい
効果判定をしながら進めていきました。

 

 

結果、

 

 

一つ一つの治療効果もあり、
上肢の緊張も整い、患者さんからも
「腕が軽くなり、動かしやすくなった」
とのコメントをいただいたんですが、

 

 

如何せん、
リーチになると肘が屈曲位のままで、
体幹の屈曲・回旋の代償が減らない…。

 

 

どうしても上腕二頭筋の緊張が
上がってしまうので
アシストしてみましたが、変わらず。

 

 

ただアシストの際に、腋窩から側腹部に
かけての引っかかりを感じたので、

 

 

周囲の皮膚の硬さを確認しながら
再度リーチをしてもらうと、
なんだか一緒に引っ張られる。

 

 

試しに、皮膚の硬さを感じた側腹部を
回旋方向にアシストしながらリーチを
してもらうと、あら不思議。

 

 

肘の伸展がしっかり出てリーチができる。

 

 

もうここまできたら、答えは明白。

 

 

硬さの目立った
広背筋下外側〜腹斜筋周囲、
前鋸筋の皮膚を中心にリリース。

 

 

その後は肘の屈曲は一切でず、
手の構えもしっかりして、
最短距離でのスムーズな
リーチになりました。

 

 

ついでに空間でペットボトルを
把持しながら選択的に
肘の屈曲伸展(完全伸展)も
可能になりました。

 

 

私自身も、
治療結果としてここまでになるとは
予想していませんでしたが、
ここまでに至ったプロセスが重要です。

 

 

長々と書きましたが、やったことは、
1つ1つの治療毎に効果判定をして、
問題点を1つずつ消去して、
次の仮説を立て続けただけ。

 

 

そのプロセスの積み重ねが、
「肘が曲がったリーチ動作の治療」として、
「体幹の皮膚のリリース」を選択する
ことに至りました。

 

 

この
1つ1つの仮説検証作業の積み重ねが、
自分のデータベースとなり、
経験という名の
ビッグデータとなります。

 

 

このデータの蓄積をきちんと
やったかどうかが、
治療の上達への唯一の近道となります。

 

 

小さな積み重ねをしないで
一気に上を目指そうとすると、
数年経って気付いた時には痛い目をみます。

 

 

1つ1つの積み重ね、大切にしましょう。

 

 

今日はここまで

 

 

最後まで読んでいただき有難うございます。

 

 

IAIR北海道地区 認定シニアインストラクター
理学療法士 中嶋 光秀

 

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